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着付け

【着物】初めての着付け①(準備〜長襦袢まで)

初めて着物を一人で着る際の、おすすめの手順や着方をご紹介していきたいと思います。

目次

1.準備する物

2.下準備

 ・襦袢じゅばんに半衿を縫い付け

 ・補正タオルの準備

3.着付けの始め

 ・最初に足袋を履く

 ・下着を着る(裾除すそよけ→肌襦袢はだじゅばん→補正タオル→長襦袢)

1.準備する物

これだけあれば!いつでも着物が着られます

  • 着物、帯、帯揚げ、帯締め
  • 補正用タオル(フェイスタオル3枚+ハンドタオル2枚)
  • 伊達締め2本、帯枕、帯板、衿芯
  • 肌着(上下)、長襦袢、半衿
  • 腰紐5本、足袋、着物クリップ3個(なければ洗濯ばさみでも可)
  • 草履もしくは下駄

写真つきで詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。

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2.下準備

着物を着る前に…襦袢じゅばん半衿はんえりを縫い付けます!

着物を着る前日には縫っておくのが◎

必要なもの

  • 襦袢じゅばん
  • 半衿はんえり
  • 待ち針
  • 縫い針
  • 糸(半衿と同じ色)
  • はさみ
  • 衿芯えりしん

こちらは、インスタの動画でも紹介しております。(説明文はその後にございます。)

1.半衿はんえりにアイロンをします。

2.襦袢じゅばん半衿はんえりを中表にし、襦袢の衿幅1/3くらいのところに半衿を被せます。そして、襦袢じゅばんの背中心と半衿はんえりの中心を合わせ、中心を下記の写真のように待ち針で留めます。

参考中表(なかおもて)とは ... それぞれの布のおもてとおもてを内側にして合わせること。

3.中心から衿に沿って左側に向かって半衿はんえりを引っ張りながら待ち針を打ちます。

4.今度は反対側です。中心からえりに沿って右側に向かって待ち針を打ちます。

5.半衿はんえりを縫い付けます。

背中心から肩あたりまでは細かめに縫って下さい。

そこから先はざっくり縫って大丈夫です。

6.襦袢じゅばんの内側に、半衿はんえりを持っていきます。

7.半衿はんえりの背中心にあたる部分を引っ張りながら、えりを包む様に待ち針を打ちます。

もしくは衿芯の幅より2〜3㎜太いところで折り込んでも大丈夫です。

背中心から左に向かって半衿はんえりを引っ張りながら待ち針を打ちます。

8.左側が終わったら、右側も同じように待ち針を打ちます。

9.待ち針を打ったところをくけていきます。(二枚の布の縫い代を折り合わせて、折山の中に糸を通し、向う側と手前を交互に縫い合わせる方法。縫い目が見えなければOKです。)

この時も、背中心から肩山辺りまでは細かめにくけて下さい。

その他はざっくりで大丈夫です。

10.完成!

襦袢じゅばんの準備が出来たら、補正の準備もしておきます。

※文章や写真でわかりにくい場合は、上記にあるインスタの動画で紹介していますのでぜひご確認ください。

補正タオルの準備

こちらは前日でなくても大丈夫ですが、着付けの前に準備しておいた方がスムーズに着物が着られます。

フェイスタオル3枚、ハンドタオル2枚を使います。

なぜ、補正が必要なのか?

  • 着姿を美しくする(限りなく寸胴に近づける)
  • 着崩れ防止になる
  • 紐などの体への食い込みが軽減できる

タオルに腰紐を縫い付けてカスタマイズしても良いですし、タオルを巻いて腰紐を結ぶだけでも十分です。

マジックテープやフック金具の付いた補正道具も販売されています。

1.フェイスタオルを1枚広げます
2.重ねて、もう一枚広げます
3.折りたたんだタオルの中心に、フェイスタオルをもう一枚折り畳んで写真のように置いて下さい
4.上半分を折り畳みます

この状態で完成です。

襦袢と補正タオルの準備が出来ましたら、いよいよ着付けに入ります!

3.着付けの始め

最初に足袋を履きます

着物を着た後ですと、体を曲げて履きにくい上に着崩れの原因になるので必ず最初に足袋を履きます。

足袋の種類

綿やナイロン素材が多いですが化学繊維やストレッチ素材の物もあります。

夏には麻やレースのものが涼しいですし、冬は裏起毛や別珍べっちんがおすすめです。

別珍べっちんとは、ヨコ糸パイルの比較的毛足の短いパイル織物の一種のことです。 綿ビロードとも呼ばれます。 添毛素材の一種です。)

ナイロンの足袋
ストレッチ足袋
裏起毛素材の足袋

足袋の履き方

まず、半分程裏返します。

足を入れて足袋を元に戻し、コハゼを下から順に止めていきます。

肌着を着る

足袋を履いたら、肌着を着ていきます。

先に裾除けを着ます

1.上前(左手側)を、体の前の幅に合わせます。

2.下前(右手側)を引っ張りながら上前をずれない様に1度開け、下前を体に沿わせて巻きます。

3.左脇の所で少し上へ引っ張り、上前をかぶせて体に巻き付けます。

4.上前も、右脇で少し引っ張ります。

5.付属の紐を後ろで交差させ、前で結びます。

6.紐の上の部分の布を、紐にかぶせます。

7.完成です(裾の端が、上へ上がった状態が◎)

襦袢じゅばんを着る

裾除けが着れたら、次は肌襦袢じゅばんを着ます。

1.肌襦袢じゅばんにそでを通し、前で左右同じになるようえりを合わせ、左手で両前身頃を持ちます。

2.右手で後裾の真ん中辺りを持ち、下へ引っ張ります。

この時、左手で持っている両前身頃は上に上がりますので、一緒に上げてください。

3.下前(右側)を、左へそっと入れ込み、上前(左側)を右へ巻きます。

4.紐がついている物は、紐を結んでください。

紐が付いていないガーゼタイプの物は、体に沿わせてくっつける感じで押さえます。(ガーゼの摩擦でくっつきますので紐はなくても大丈夫です。)

5.完成です。

襦袢じゅばんを着たら、補正をしていきます

着物を着る前に作っておいた補正タオルを使います。

これです!

腰に巻き付けて、腰紐を結びます。

ハンドタオルは写真のように胸上部に合わせます。

こちらは鎖骨(さこつ)辺りのくぼみをなくす為にタオルを入れます。
必要なければ入れなくて大丈夫です。

覚えておきたい、腰紐のからげ方

腰紐は女性は5本(男性は3本)必要ですが、うち1本は補正の時に使います。

1本は補正タオル用、

1本は襦袢じゅばん用、

2本は着物用になります。

もう1本は帯を結ぶ時の仮紐様です。

まず、基本的な腰紐の結び方をご紹介します。結ぶ、というよりは"からげる"と言います。

蝶結びでは結び目が玉になってしまい、体に当たって痛いので紐をからげた方が痛くありません。

1.体の前から始めます

この時、紐の中心が自身の体の中央に来るようにして下さい。

2.後で交差させ、前に持ってきます

3.一回結びます

4.ひねります
5.ひねったら左右に引き、脇にねじり込みます
完成です!

からげると紐が解けるのが心配な方は、結んで頂いて構いません。

その場合は結び目をなるべく左右にずらし、みぞおちに当たらないようにしましょう。

※今回はフェイスタオル3枚とハンドタオル2枚を使いましたが、体型によって必要なタオルの枚数が違ってきます。

ご紹介したタオルが厚すぎたなら一枚外す、少し足りないなら増やすなどして調節して下さい。

腰の括れがなくなっていればOKです。

補正が出来たら、長襦袢じゅばんを着ていきます。

襦袢じゅばんを着る

襦袢じゅばんを着ます。

1.両袖を通します。

2.両手でそれぞれ上前・下前を持ち、衿先を合わせます。

3.合わせたら左手で胸の前辺りの衿を両方揃えて持ちます。

4.左手で衿を持ったまま、右手で背中心の縫い目を下に引っ張り、衣紋を抜きます。

※衿が首後ろからこぶし一つ分入るくらい開けることを「衣紋を抜く」、もしくは「衿を抜く」と言います。

この時肌襦袢が見えていたら、中の肌襦袢を引っ張って見えないよう整えてください。

5.衿の位置を保ちながら、両手で上前・下前を胸の前辺りで持ち直し少し上前(左手側)を開き、下前の入るスペースを作ります。

6.下前(右手側)を左脇へ体に沿わせながら巻きます。

左脇へ入れた時に、最後少し上へ引き上げます。

7.右手で左脇の下前を抑えつつ、上前を右脇へ体に沿わせながら巻きます。

この時、巻きながら右手を放します。

右脇の所で、少し上へ引っ張ります。

8.襦袢じゅばんが動かないように左手で右脇を押さえながら、右手で腰紐の中心を持ちます。

9.左手で抑えたまま腰紐の中心をみぞおち辺りに合わせ、襦袢じゅばんと紐を右手で抑えます。

10.左手を放し、左側の腰紐を体にぴったり沿わせて背中へ回します。

11.右手で腰紐を持ちながら、紐沿いに右側から背中へ回します。

12.背中で交差させ、前に持ってきます。

13.みぞおちを避けて、右寄りか、左寄りで紐をからげます。

※みぞおちの上でからげると苦しくなってきます。

腰紐の上に、伊達締めを締めます。

1.伊達締めの中心を右手で持ち、みぞおち辺りに合わせます。

2.中心を抑えたまま、左側を引っ張りながら背中へ回します。

3.右手で伊達締めを引っ張りながら、背中へ回します。

4.背中で交差させます。

※この時下になった方を上へ折り曲げて前に回します。

下になっている方を…
上に折り曲げる

5.みぞおちを避けて、からげます。

6.背中のしわを、左右の脇へ流します。

7.完成です!

丈は足袋の上辺りが理想的です。

最終チェックポイント

  • 裾の角が上に上がっていて、全体的に裾つぼまりの形になっているか?
  • 背中のしわはないか?
  • 衣紋は抜けているか?
  • 衿の合わせ部分が浮いていないか?
裾つぼまりで、衿は浮いてないか?
背中のしわが無いように。
衣紋抜けてる?

襦袢まで着られたでしょうか?

次回はいよいよ着物を着ていきます!!

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